インカムゲイン投資のための銘柄選定方法 ~連続増益・増配企業を狙う~

毎期増益、増配企業を狙う
当たり前の話ですが、一番大事なことです。企業が成長し、利益が増えれば、株主へ報いる配当金も増加します。しかしながら、増益であっても配当を頑なに増やさない「ケチんぼ」な会社も数多くあります。
「安定配当」の名の下に、株主還元を無視する会社は株主であっていてもつまらない。投資先の企業が成長し、その果実である受取配当金が増えてこそ、インカムゲイン投資の醍醐味ですので、できれば増配企業を選びたい。
そこで、安定的に連続増益・増配企業を選ぶことが大事です。倍々ゲームで伸びる急成長企業も良いですが、そういう企業は大体配当をしていないか、株価がかなり高いケースが多いです。
例えば、こちらの企業をご覧下さい。

経常利益を見ると、実績ベースで2016年から2019年ほぼ倍近いペースで伸びているにも関わらず、配当の欄をみると、0円が継続しています。
この企業は株主還元よりも、会社の成長を重視している為、配当で現金が減ることが容認できないのでしょう。株主に支払う現金があるなら、それを会社の成長資金にしたい……、そう考える経営者がいても問題はありません。
ただ、インカムゲインを目的に投資している場合、こうした企業の株式を保有していてもインカムゲインは手元に入りません。株価は上昇し、キャピタルゲイン(売却益)は得られるでしょうし、それが株式投資の醍醐味という方もおられますが、それはインカムゲイン投資の主旨から外れます。
あくまで、インカムゲインを重視して投資先を決めるのなら、配当金を増加させながら成長を遂げている企業へ、投資を行うべきです。
そのためには、下記のような連続増益企業でかつ増配企業をできれば選びたい。
※……もちろん、ポートフォリオの一部としてキャピタルゲインを重視した投資を行うことは問題ありません。私も一部の資金を利用してキャピタルゲインを重視して無配企業へ投資をしておりますが、あくまで一部に留めております(過去の手痛い経験から、こうしたインカムゲイン重視の投資活動を行っております)。

この企業の場合、187億円の経常利益が一番近い予想数値で303億円まで増加し、それにつれて配当金も64円から85-95円にまで増加すると出ております。インカムゲイン投資をするならば、こうした安定的に増益・増配を繰り返す企業への投資が好ましいと言えます。
ちなみにこの会社の株価は以下の通りです。

2016年の2000円割れからコロナ禍の直前までには3500円前後までゆるやかに上昇しております。派手な成長性はありませんし、株価も常に右肩上がりのような理想型ではありませんが、長期間保有していれば配当金は増え続け、気が付いてみれば株価も高い位置にある……、そんなのんびりとした投資スタイルがインカムゲイン投資の良さだと思います。
急がばまわれ、それがインカムゲイン投資
キャピタルゲイン投資も悪くは無いですが、のんびり投資することはできず、株価チェックや業績チェックは一日たりとも欠かせません。業績悪化の可能性が出てくれば、株価は暴落してしまいますし、株価が何らかの要因で急騰した場合、その一瞬の高い株価で売りに出し利益確定をした方が、結果として儲かる局面もあるからです。要するに、機敏に動く必要があります。

一方、インカムゲイン投資なら投資していた企業を例え忘れていても、大きな問題にはならず、まして株価をチェックする作業もキャピタルゲイン投資程ではありません。極端な話、一月に一度でも見れば充分だったりします。
どちらが優れているかどうかの話では無く、投資家にはそれぞれのスタイル・考え方があります。のんびり投資が結果的には自身の投資スタイルに合っていると思うのなら、インカムゲイン投資は悪くない選択肢だと思います。

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